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酸化・還元(さんか・かんげん)

「酸化」とは酸素と結びつくか水素を奪われることで、「還元」とはその逆の現象である。

たとえばチッソ肥料の硫安(チッソはアンモニアNH4)を施すと、アンモニアは、土の中でNH4+→NO2-→NO3-と変化して作物に吸収される。この現象は、チッソが酸素と結びつくから「酸化」であり、硝酸に変化していくことから「硝化」とも呼ばれる。その逆の現象が「脱窒」で、NO3-→NO2-→NO→N2O→N2と変化していく。これは酸素を奪われていくことから「還元」。この反応には微生物が深く関わっている。

水田のように田面を水が覆う環境では、微生物の呼吸によって土中の酸素が消費され、表層部を除くと酸素不足、つまり還元状態になっていく。そうすると、リン酸やマンガンなどが溶け出し、有機酸などが増えていく。この他にも、米ヌカ除草にみられる土壌還元による雑草発芽抑制技術、土壌病害を抑制する「土壌還元消毒法」など、「還元」を利用する技術が生まれている。

生物の体内でも酸化還元反応によってエネルギーのやりとりがなされ、生命維持活動が営まれている。例をあげると血液に含まれるヘモグロビン(鉄の錯体)は、電子のやりとりによって二価と三価を行ったり来たりしながら酸素を運んでいる。こうした動きを電子に着目してみると、「酸化」とは電子を失うことであり、「還元」とは電子を得ること。この反応には酵素がかかわり、ミネラルが大きく関与している。


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