月刊 現代農業 > 「現代農業」用語集 > 土と肥料_基礎用語

ミネラル(みねらる)

一般には、チッソ、炭素、水素、酸素以外の元素を無機質またはミネラルと呼ぶ。『現代農業』では、石灰苦土カリ、ナトリウムなどから各種微量要素まで、作物・家畜の生体内の生理活性にかかわり、食べものを通して人間に影響を与える物質をミネラルと呼んでいる。ミネラルはきわめて微妙なバランスのなかで、相互作用しながら働くものなので、個々の成分のみではなく、ミネラルという総体的なとらえ方も重要だ。

ミネラルは土の微生物活性や作物の生育、とりわけ耐病性や品質、味を左右するため、農家のミネラルへの関心はこのところ、飛躍的に強まっている。一方、「五訂 日本食品標準成分表」のミネラル成分(カルシウム、鉄など)が二〇年前の四訂に比べて明らかに下がっていたために、農産物の品質の面からも注目を集めている。

ミネラルはもともと岩石(鉱物)に由来し、田畑の土にも、森からくる用水にも、刈り敷きなどに使う落ち葉にも、沼のヨシやカヤなどにも含まれ、これらを生かしながら農業は営まれてきた。同時に、魚肥料や人糞尿(下肥)などを通して海のミネラルも活かしていた。つまり、山―川―田畑―海という流れに人間が加わってつくられる「ミネラル循環」のなかで農業が営まれてきたのである。雨が多くミネラルが貧困化しやすい日本で、このミネラル循環をどう維持し強めていくかは、農業生産から食べものの質にまで関わる大きな課題。土ごと発酵も、海のミネラル活用も、土や作物を活性化する手段であると同時に、ミネラル循環をとりもどし強める技術といえる。


関連記事(会員の方は閲覧できます)

ルーラル電子図書館を検索

電子図書館:ミネラル

同一ジャンルの用語 「土と肥料_基礎用語