月刊 現代農業 > 「現代農業」用語集

土と肥料_化学肥料・ミネラル

元肥一発肥料(もとごえいっぱつひりょう)

田植え後すぐ効く化成肥料のほか、追肥の代わりになる緩効性の被覆肥料を何種類か配合した稲作用の肥料。元肥に使えば追肥も省略できるとして各地で広がっている。
各種肥料の配合は、地域によってさまざま。とくに被覆肥料は、積算水温によってカプセルのようなコーティングがゆっくり溶けて中の肥料が出て........

過リン酸石灰(過石)(かりんさんせっかい(かせき))

水溶性リン酸を多く含む速効性肥料(副成分は硫酸石灰)。
肥効が高いが、施用すると、土壌中のアルミニウムなどと結合して不溶化し、植物に吸われない形になりやすい。そこで、施肥の仕方に工夫がいる。堆肥やボカシ肥、米ヌカ等の有機物に包んで使う方法、なるべく土と触れないように一定の深さにかためて........

硫マグ・水マグ(りゅうまぐ・すいまぐ)

苦土の代表的な単肥。海水に生石灰を混ぜると水マグ(水酸化苦土)ができ、この水マグに硫酸を加えると硫マグ(硫酸苦土)ができる。蛇紋岩などに硫酸を加えても硫マグができる。どちらも微量なミネラルを豊富に含む。苦土の積極施肥にも便利な単肥だが、性質が異なり、土の条件によって使い分けたい。
硫マグ........

消石灰(しょうせっかい)

石灰石を加熱してつくられる生石灰に水を加えて製造する。水溶性というわけではないが、石灰質肥料のなかでは、比較的溶けやすいのが特徴。石灰石を粉砕してつくられる炭カル(炭酸石灰)よりも効きやすく、酸性を中和する土壌改良資材というよりは、カルシウムを補給する肥料としての価値が高い。石灰追肥に使う農家も多い........

カキ殻(かきがら)

カキの殻。ふつうはこれを粉砕して肥料にする。消石灰の原料である石灰岩と比較すると、主成分の炭酸カルシウムは四七%で約七%少ないが、石灰岩にはほとんどないチッソ、リン酸、カリ、マグネシウムが含まれ、マンガン、ホウ素、亜鉛などの微量要素も石灰岩に比べて非常に多く含んでいる。すなわち海のミネラル力をもっ........

貝化石(かいかせき)

古代の海生貝類などが隆起・陸地化に伴って化石化し、地中に堆積したもので、粉砕して肥料にする。主成分は炭酸カルシウムだが、苦土のほか有機物や微量要素が含まれており、カキ殻同様、海のミネラル力をそなえている。
イネでは食味向上効果が注目され、園地の通気性がよくなるというリンゴ農家もいる。牛........

カニガラ(かにがら)

カニの殻。粉砕して肥料にする。チッソやリン酸とともに、カルシウム、マグネシウムほかの海のミネラルも豊富だが、さらに特徴的なのはキチン質を豊富に含むこと。
カニガラはキチン質を好む放線菌の急速な繁殖を促し、その放線菌はキチナーゼという酵素を分泌して、キチン質でできている病原菌の表皮細胞壁........

ゼオライト(ぜおらいと)

主には保肥力の向上を目的に使用される土壌改良資材。小さな穴がスポンジ状にあいた天然鉱物で、沸石ともいわれる。この小さな穴が吸着力を持っており、その働きが、塩基置換容量(CEC)の増大、アンモニウムイオンおよび交換性塩基の流亡抑制、チッソ・リン酸・カリの肥効促進、保水力の向上、放射性セシウムの吸着な........

黒砂糖(くろざとう)

精製されていない黒い砂糖。未精製の分、ミネラルも豊富。神奈川県の早藤巌さんが提唱した「黒砂糖・酢農法」は、黒砂糖をバイエム酵素で発酵させて米酢とともに葉果面散布する方法で、作物の活力を高め、病害虫防除効果も高い。
植物エキスを抽出することもでき、天恵緑汁に利用される。焼酎や酢でも植物エ........

自然塩(しぜんえん)

塩には製法によっていろいろな種類があるが、一般的には食塩以外を自然塩と呼んでいる場合が多い。食塩の塩化ナトリウムの純度は九九%以上だが、自然塩は八〇〜九〇%台と低く、海水由来のさまざまな微量のミネラル(にがりにあたる成分)を含む。海水と同様、水で薄めて散布することで土壌中の微生物や作物の生育を活性........

にがり(にがり)

海水から塩をつくるときにいっしょにとれるのがにがり。結晶化する塩化ナトリウムは塩としてほとんどが抜かれるので、ミネラル成分としてはマグネシウムやカルシウムの割合が高まる。そのため、農業利用するには海水や自然塩よりもにがりのほうがいいという人もいる。最近では「農業用」をうたった製品がいくつも販売されて........

海水(かいすい)

作物が海水に浸かれば塩害を起こすが、海水を薄めて葉面散布したり、少量の海水を発酵促進剤として利用すれば、海のミネラル効果で生育を活性化するのに役立つ。
台風でも海岸のネギが塩害に強かったことをヒントに一〇倍希釈の海水をかけて育てている千葉・JA山武市のネギはしなやかで太くなり、鉄分やカ........

海藻(かいそう)

古くから良質の肥料として、日本はもちろん中国やヨーロッパでも使われてきた。昔の利用例では特に、ジャガイモやビートなどのカリを多く必要とする作物に卓効があったらしい。分解が速いうえ、雑草のタネや病原菌、害虫の卵などが混じらない利点がある。
海藻の成分には海水中のミネラルのほとんどが含まれ........

二価鉄資材(にかてつしざい)

尿液肥のニオイ消しや土への酸素供給の効果が期待できる資材。硫酸鉄が水に溶けると二価鉄ができる。二価鉄は三価鉄に比べて不安定で、安定した三価になろうと、酸素原子を奪ったり、電子を放出したりする。この作用がいろいろな化学反応を引き起こすようだ。
尿溜の尿が発する悪臭は、アンモニアのほか硫化........

酸素資材(さんそしざい)

土や根に酸素を供給することを目的にした資材(酸素供給剤)。土の中に酸素が少ないと根は呼吸ができず、十分な養水分吸収ができなくなる。養分の吸収が硝酸態チッソに偏り、チッソ以外のミネラルなど(カリ・カルシウム・リン酸他)が吸われにくくなる。また、酸素不足の土に有機物を施用すると、酸素を嫌う微生物が繁殖........

重曹(じゅうそう)

重曹の効果は幅広い。パンやケーキの膨らし粉として、あるいは、洗剤や入浴剤の代わりとして、日常生活で重宝されている。農業場面では、ウドンコ病や灰色カビ病への効果が確実ということで「特定農薬(特定防除資材)」に指定されているほどの実力を持つ。さらに近年、誌面で話題になったのは、ダイコンなどの生育初期に........