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リン酸(りんさん)

植物の必須元素の一つ。リン酸は植物体内でのタンパク質合成や遺伝情報の伝達に重要な働きをする核酸の構成成分であり、エネルギー代謝にかかわる重要な物質でもある。リン酸をやると根の伸びがよくなる、葉にツヤが出て硬くなる、チッソ過多の作物でもチッソの代謝がすすむなど、リン酸の悪口を言う人は少ない。

過剰障害も目に見えにくく、三要素肥料として、あるいは熔リンなどの土壌改良剤や家畜糞の形で入れられ続け、流亡もしにくい。したがって現状では過剰蓄積畑が多い。

リン酸過剰が根こぶ病を助長するという研究もあり、リン鉱石の枯渇も近い将来問題になる。過リン酸石灰を堆肥にくるんで施すなど、効率的な施用方法の工夫とともに、蓄積されたリン酸を「リン酸貯金」として生かす工夫が大事になってきた。苦土の積極施肥もその一つ。また鉄と結びついて不溶化したリン酸を吸収できるラッカセイやソバの活用など、作物によるリン酸有効化技術も重要。VA菌根菌やリン溶解菌、有機酸もリン酸を有効化してくれる。農家の実践では、「生糞土ごと発酵」でたまっていたリン酸が吸えた!という北海道畑作農家からの報告もある。

なお、根量が増し、作物の病害抵抗性を引き出すとして注目される亜リン酸は、リン酸より酸素原子が一つ少ない物質だ。


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