下肥(しもごえ)かつて、人間が排泄する屎尿は「下肥」としてじっくり熟成され、利用された。乳酸菌など人間の体内にいて健康維持に働いてくれる菌と、肥だめに飛び込んでくる好気的な菌が連合して、下肥は十分発酵した菌体肥料といえよう。そこには人間の体が取り込んだ食べものや塩のミネラルが含まれ、また、土に穴を掘って熟成された下肥には、土のミネラルも取り込まれていた。雨でミネラルを流失しやすい日本の耕地へのミネラルの補給・ミネラル循環の一端を、下肥が担っていたのである。 関連記事(会員の方は閲覧できます)ルーラル電子図書館を検索同一ジャンルの用語 「土と肥料_自給肥料・自給資材」 |