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直根・不定根(ちょっこん・ふていこん)

直根とはタネから発生した種子根が土中で垂直方向に伸びたもの。不定根とは土に埋まった茎部分のどこからでも出る根。

一般に、直根が優先すると根域が深く広くなる、生育が旺盛になる、環境の変化に強くなるなどの利点がある。とくにもともと直根性の作物(ホウレンソウやレタス、エダマメ、スイートコーン、トルコギキョウなど)で違いが出やすい。福島県の湯田浩仁さんは、トルコギキョウの「直播の根」に理想を置き、固化培土に播種後、セルの底から種子根が出る直前の稚苗で定植している。セル育苗でも直根を活かすための工夫だ。

不定根は勢いがあり活着も早いが、その強さのぶん不定根が出ると直根が伸びなくなる。全体に上根型の根形になってしまい、環境の変化や病気に弱い傾向がある。根上がり育苗(定植)、根洗い浅植えなどは、不定根を出さないための農家の工夫だ。

だが、その不定根の強さをうまく利用する方法もある。スイカは断根挿し接ぎが主流だが、中山淳氏が開発した「改良断根接ぎ木」は、台木を胚軸で断根せず、根を二〜三cm残して切る。すると胚軸と根の境目付近から力のある不定根が発生するが、この根は普通の不定根と違って上根にならず、垂直方向に伸びる性質があり、ホモプシス根腐病などの萎れ症状を緩和する効果が注目されている。


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