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冬期湛水(とうきたんすい)

冬の間にも水を張っておく田んぼの管理方法。イネ刈り後、ワラの散らばる田んぼに、米ヌカボカシ肥、さらにミネラルなど、微生物のエサになるものをまいてから湛水する。するとどうやら「土ごと発酵」が起きるらしく、春先には土がすっかりトロトロになってワラの上まで盛り上がるのが観察される。田植え後の米ヌカ除草などでできるトロトロ層に比べても粒子が細かくなめらかなので、「超トロトロ層」と呼びたくなるほど。耕起・代かきなしでも、必ずしも不耕起専用田植え機が必要ないほどやわらかい。今のところ、微生物とイトミミズの相乗作用かと考えられている。

この超トロトロ層の下に雑草のタネが沈んでしまうせいか、田植え後に生える雑草まで少なくなる。また、超トロトロ層は肥料を生み出す力も強いのか、収量が上がる事例も増えている。千葉県で長年、不耕起稲作に取り組む藤崎芳秀さんは、冬期湛水を導入してから年々施肥量が減り、秋に米ヌカを五〇kgまくだけでも一〇俵とれるようになった。

また、冬に水を溜めていると、白鳥やガンなどの渡り鳥が田んぼにやってくるのも大きな魅力。殺風景な冬の景色がガラリと変わり、地域の人たちも喜んでくれる。さらに、鳥の糞のせいか、湛水で還元状態になるせいかは不明だが、冬期湛水田は有効態リン酸の量が増えるというデータもある。


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