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ボカシ肥(ぼかしごえ)

米ヌカ、油粕、魚粕などの有機質肥料を発酵させてつくる肥料。有機物を分解させることで初期のチッソが効きやすくなる。かつて、油粕や魚粕など、チッソ成分が比較的多い材料が中心だった頃は、山土や粘土、ゼオライトなどを混ぜ、アンモニアなどの肥料分を保持して肥効が長持ちするようにした。

一九九五年の食管法廃止で米販売が自由になり、農家精米、産地精米が増えると、入手しやすくなった米ヌカ中心のボカシ肥作りが急速に広がった。米ヌカは、水を加えるだけでも発酵してボカシができるが、EM菌などの市販微生物資材を使う人も多い。また、竹林などから採取した土着菌を入れれば、その地域の有用微生物が豊富な土着菌ボカシができる。油粕や魚粕だけでなく、おから茶ガラなどの食品廃棄物、カキ殻海藻自然塩などの海のミネラル……。農家がつくるボカシ肥は、素材も作り方の工夫もどんどん広がっている。

ボカシ肥には、微生物がつくるアミノ酸やビタミンなども含まれる。これを根まわりに施すことで、根圏の通気性をよくするとともに、根圏微生物相を豊かにし土壌病害を抑える効果も期待できる。ボカシ肥は、土の化学性、物理性、生物性をよくする総合的な肥料だ。

なお、福島県の薄上秀男さんは、(1)糖化、(2)タンパク質の分解、(3)アミノ酸の合成という三段階の発酵を経て、こうじ菌乳酸菌納豆菌酵母菌放線菌などの自然の微生物の働きを十二分に引き出して作った肥料を「発酵肥料」と名づけた。発酵肥料もボカシ肥の一種だが、微生物とアミノ酸・ビタミンなどの成分をより豊富に含むと考えられる。


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