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藻にマツ(もにまつ)

「田んぼの藻にマツが効く」縮めて「藻にマツ」。田植え後アオミドロなどの藻が繁殖すると、田んぼの水温が上がりにくい。風に吹き寄せられて、まだ小さいイネを倒してしまうこともある。そんなやっかいな藻が、どこにでもあるマツの枝を挿すだけで消えるという驚きの技術だ。農文協の農家普及でも定番の話題となり「藻にマツ」という略称が定着するまでになった。

田んぼの藻を消すのに木の枝を使う農家は以前からおり、二〇〇四年に福島県国見町に伝わる「クリの枝を藻の出たところに四〜五本挿しておく方法」が記事になると、たいへん話題を呼んだ。クリの樹皮に含まれる水溶性のタンニンやフラボノイドの関与が推察される。

その後二〇〇八年に宮崎の農家から報告されたのが、「マツの枝を田植え後すぐの田の水口に五〜六本挿して、藻の発生を予防する方法」。マツの枝にはタンニンよりも、香り成分であるテルペン類が豊富。ある種のテルペン類は海の赤潮や湖の藻類を抑える力があることが確認されており、藻にマツ効果はテルペン類の関与説が今のところ有力だ。

昨今、春先の田んぼの水口にマツの枝が数本刺さった不思議な光景が散見され、アカマツよりもクロマツ、樹齢の長いマツがよかったなど、各地の農家からの報告も相次いでいる。


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