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米ヌカ除草(こめぬかじょそう)

田植え後、水田の表面に米ヌカをまくことで草を抑える除草法。たんに草を抑えるだけでなく、水田の生きものを豊かにしたり、米の食味を上げる効果がある。

除草の仕組みとしては次のような作用が考えられている。(1)米ヌカをエサに乳酸菌などの微生物が増殖し、発生した有機酸が、発芽したばかりの草の根や芽に障害を与える。(2)水田の表面が一時的に強還元状態になることによる酸欠効果。(3)強還元状態になることで土中から溶け出した二価鉄が草に障害を与える。(4)増殖する微生物やイトミミズなどによって泥の表面がトロトロになり、草のタネがそのトロトロ層の下に埋没する。

田植え後できるだけ早く米ヌカをまくなどして、有機酸の発生と草の発芽のタイミングをうまく合わせられれば効果は高い。しかし、実際にはなかなか難しく、あとで除草に入る農家も多かった。そこで、除草効果をあげる方法として、クズ大豆の散布と組み合わせる方法や、田植え前にボカシ肥などを表層に入れ(浅く耕す=半不耕起栽培)、微生物が増殖しやすい環境をつくる方法、自然塩木酢などをいっしょに散布して微生物を活性化する方法など、さまざまな工夫がなされてきた。

除草剤を使わないイネづくりの実践・研究を長年続けてきた民間稲作研究所の稲葉光國さんは、発酵肥料の元肥と浅耕、そして田植え前三〇日間程度の「早期湛水」によって田んぼに藻を発生させることで田面への光を遮り、さらに二回代かきであらかじめ雑草を減らすなど、複合的な雑草対策と組み合わせたうえで米ヌカ除草をすることが、成功のコツだと言っている。


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