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海のミネラル(うみのみねらる)

海水自然塩にがり海藻、貝殻、海のゴミ……。これら海水や海水由来のミネラル(鉱物元素)を農業利用する取り組みが農家のあいだで広まっている。海水には、地球上に存在する元素のほとんど(一説によると約九〇種類)が含まれる。ナトリウム・マグネシウムカルシウムなどは海水に比較的多いミネラルだが、そのほかのごく微量にしか存在しない成分も含めて、海のミネラルには土壌や作物を活性化する働きがあるようだ。

微量な成分が効果を発揮する理由として考えられるのは酵素とのかかわりだ。生物のからだのなかではさまざまな酵素がつくられ、あらゆる生理作用を進めるのに重要な役割を果たしている。酵素はタンパク質でできているが、その中心にミネラルが欠かせない。それが、マグネシウム・モリブデン・亜鉛・鉄・銅・マンガンなど、海水に含まれているミネラルなのである。ボカシ肥をつくるときに海水や自然塩を加えると発酵が進んだり、作物にこれらを葉面散布すると病気に強くなったりするのも、海水由来のさまざまなミネラルが、酵素の働きを通じて微生物や作物を活性化するからだと考えられる。

微生物に取り込まれたミネラルは、アミノ酸有機酸によって包み込まれる(キレート化・錯体)ことで作物に吸収されやすくなるという。そのため海のミネラルは、ボカシ肥に加えたり、米ヌカなどの有機物の表面施用・表層施用と組み合わせて施用するのがいっそう効果的なようだ。


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