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自然塩(しぜんえん)

塩には製法によっていろいろな種類があるが、一般的には食塩以外を自然塩と呼んでいる場合が多い。食塩の塩化ナトリウムの純度は九九%以上だが、自然塩は八〇〜九〇%台と低く、海水由来のさまざまな微量のミネラルにがりにあたる成分)を含む。海水と同様、水で薄めて散布することで土壌中の微生物や作物の生育を活性化する効果が期待できる。海のミネラルの効果と考えられる。

水田の場合はそのまま散布されることもある。イネ刈り後、米ヌカなどといっしょにまけばイナワラの分解を促進したり、冬期湛水中にトロトロ層の形成を促進する効果もあるといわれる。また、田植え後に行なう米ヌカ除草で、自然塩が加わると除草効果が高まるという報告も多い。

ちなみに製法と種類について補足しておくと、塩田で最後まで天日で結晶化させたものは「天日塩」、塩田で濃縮した塩を釜で加熱製塩したものが「釜焚き塩」。昨今は高価な「こだわりの塩」も多数販売されているが、天日塩の中でも、二年くらい時間をかけて自然に結晶化させた「原塩」と、それを粉砕した「粉砕塩」はわりと安く入手できる。外国からの輸入物で、結晶化に時間がかかっている分、にがりもやや減ってはいるが農業利用には十分ではなかろうか。

岩塩は、まったく自然に海水が結晶化したものだが、長い時間を経るうちににがり分が抜けるので、意外にも塩化ナトリウムの純度が高いものが多い。

食塩のほうは、電気の力によるイオン交換膜法で、海水からナトリウムと塩素(塩化ナトリウム)を抽出・濃縮してつくる。乾燥機にかけて水分をとばしてサラサラにしたのが「食塩」。乾燥の工程を省いたしっとりタイプが「並塩」(塩化ナトリウム95%以上)。

ミネラル成分の多い自然塩のほうが好まれる傾向があるが、塩化ナトリウム(NaCl)の塩素(Cl)自体に光合成促進作用があることもわかっており、食塩の効能も大きいといえる。


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