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えひめAI(えひめあい)

材料は納豆・ヨーグルト・イースト・砂糖・水と、すべて食品。誰でも簡単に手づくりできて不思議な効果がある発酵液(パワー菌液)だと、全国でブームを巻き起こしている。暮らしの中では、台所の汚れ落とし、トイレや生ゴミの消臭、河川や湖沼の水質浄化などに使う人が多い。頑固な換気扇の油汚れがピカピカになったり、風呂の中に入れると半年間、水を換えなくてもサラサラ無臭の湯のままだったりと、驚きの報告も相次いでいる。農業現場のほうでも、作物の育ちをよくしたり、病害虫を抑えたり、牛のエサに混ぜると乳量アップしたり下痢や病気がなくなったり……と各地から報告が日々届く。ちなみに病気を抑制したいときは特に、納豆を多めに使ってつくるのがよさそうだ。

製造過程では、砂糖をエサにまず酵母菌が増殖し、その後酵母菌がつくったアミノ酸などをエサに乳酸菌納豆菌が殖えると考えられている。乳酸菌が出す乳酸の影響で液体のpHが三〜四になったら完成。時間がたつにつれ容器の下にはオリが沈殿するが、これには微生物の死骸(菌体タンパク)や酵素、それらが分解してできたアミノ酸、ペプチド、ビタミン、ホルモンなどが豊富に含まれている。オリを畑に入れると、その畑の土着菌を元気づけるようで、肥料として使う農家も多い。

効果の秘密は「納豆菌の脂肪・タンパク分解力」や「乳酸菌のアンモニア中和力」「酵母菌が合成するアミノ酸や酵素」など、それぞれの菌の力もあるが、たくさん増殖した菌の死骸が植物の病害抵抗性を誘導したり、散布された先にもともといた土着菌を元気にしたりする効果も大きいと考えられる。

開発者の曽我部義明先生(元愛媛県工業技術センター)が「誰でも手づくりして使えるように」と特許をとらない方針だったため、全国各地でオリジナルのえひめAIが次々生まれているのも楽しい現象だ。


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