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ドブロク(どぶろく)

辞書的にいうと「発酵させただけの白く濁った酒」で片付いてしまう。しかし、それは農家の暮らしに根ざした「文化」そのもの。わが家のお米を使って晩酌用のお酒を毎年仕込むことは、農家として至極当たり前の「自給」の一環である。

連綿と受け継がれてきたことであると同時に、発展進化中のものでもある。連載中の「ドブロク宣言」には毎回、おにぎりで集めた土着菌で仕込む人、レモン汁を加えて雑菌の繁殖防止をする人、砂糖を余計に入れてアルコール度数アップに挑戦する人、もち米で甘口にしたり、保温に電気毛布を使うことを思いついたり……と、いろんな農家が登場する。ドブロクづくりの要は、いかに微生物と付き合うかの発酵の技術。昔から、味噌や醤油や漬物、そしてボカシや堆肥に慣れ親しんできた農家にとっては日常得意分野の話でもある。味は家によって千差万別。むらで持ち寄り、わいわい楽しむのもいい。酵母菌乳酸菌が生きたまま豊富に入っているドブロクは、日々の疲れを癒す健康飲料でもある。

ただ現状では、酒税法で勝手に酒をつくることは禁止されている。まったくもっておかしな話である。世界広しといえども、こんな変な法律はわが国ぐらいではなかろうか。

『現代農業』の長寿連載「ドブロク宝典」は農家の共感を得ながら一七四回も続き、その思いは現在連載中の「ドブロク宣言」にも引き継がれている。近年では、酒税法の規制をいくらか緩和した「どぶろく特区」も各地に誕生。世の中が少しずつではあるが「前進」しつつある。


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