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小さい流通(ちいさいりゅうつう)

農業が儲からないのは流通のせいであることが多い。ものの値段が、つくった人の都合とは関係なく、流通の都合で決まったりするからだ。

値段を一番上手につけることができるのは、そのものの価値をよく知っている農家自身だろう。曲がったキュウリを市場に出荷したら「規格外」と買いたたかれて二束三文だが、直売所などで自分で売るときは「ごめんね」の意味で一〇〇円袋をせいぜい一〇円割り引くか、多く入れるのが農家流。曲がっていてもキュウリはキュウリ。まっすぐなのと同じ値段で売らなくてもいいが、二束三文になる必要はない。お客さんの顔を思い浮かべながら、価値に見合った「適正な価格」をつける。

「小さい流通」とは、そんなふうにつくった人の意思がちゃんと反映され、買う人に届くような流通だ。流通が流通だけで独り歩きしはじめるとおかしなことになる。直売所やインショップなど、俗にいう「顔の見える関係」はあきらかに「小さい流通」だが、それで終わってはいけないと思う。世の中の大部分は「大きい流通」なわけで、そこへ「小さい流通」の論理を持ち込みたい。何か手が届かないものが支配する「大きい流通」ではなく、「小さい流通」が集まって大きくなった流通が本流になったとき、日本は変わると思う。


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