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反TPP(はんてぃーぴーぴー)

日本がTPP(環太平洋経済連携協定)に参加すれば、関税撤廃によりアメリカなどからの輸入農産物が急増して農業生産が大幅に落ち込むほか、所得によって受けられる医療に格差が生じたり、食の安全を守る制度が外国企業の都合で変えられるなど、重大な悪影響が予想されている。それにもかかわらず、安倍首相はTPP交渉参加を表明した(二〇一三年三月十五日)。

同時に発表された政府の試算では、TPP参加による経済効果は国内総生産(GDP)が三・二兆円(〇・六六%)増える程度。それも、失業者の増加などを考慮に入れないうえでの結果だ。せいぜい一部の輸出企業が潤う程度のメリットしか期待できないのに、日本のTPP参加に賛成する人が少なくないのはなぜなのか? 多くの人は、自分も利益を得る側になれるという幻想を抱かせられてしまっているのだろう。

3・11東日本大震災を経た日本人は「絆」を確認したのではなかったのか。大津波や放射能の惨禍を生き延びた人たちはそんな浮かれた幻想は抱かない。TPPが、被災地をはじめとした地方の経済と暮らしを破壊することに思いが至れば、賛成という立場はあり得ない。自分が生まれた土地や、自分が日々食べるものを生み出してくれる人たちとのつながりを大事に思うところからは、TPPには反対という結論しかあり得ないのだ。

一握りの確固たる賛成派は、この国でともに生きる人たちとのつながりよりも、アメリカに従属することに価値を置く人たちなのだろう。だが、TPPを通じたアメリカの理不尽な要求と、日本が得るものは不利益ばかりであることがしだいに明らかになってくるに違いない。まだまだ反転攻勢のチャンスはある。


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