中温発酵(ちゅうおんはっこう)一般に「堆肥」というと発酵温度が高いほうが良質になると思われがちだが、必ずしもそうとは限らない。小祝政明さんによると、堆積初期の温度が八〇度ぐらいまで上がる高温発酵では、糖分・デンプン・タンパク質など分解しやすいものだけが分解し、オガクズやバークなど難分解性の物質はほとんど分解せずに終わってしまう。いっぽう、最高温度が六五度程度で、主に五〇~六〇度で推移する中温発酵では、積算温度が高く、かつ温度が高すぎると生じるタンパク変性も受けづらいので、放線菌をはじめとした多様な菌が増え、さまざまな分解酵素を分泌する。その結果、分解しにくい繊維質などまで分解が進み、土壌の団粒化促進に大きく貢献する、という。 関連記事(会員の方は閲覧できます)ルーラル電子図書館を検索同一ジャンルの用語 「土と肥料_土つくり・施肥法」耕盤探検隊| 脱プラウ(省耕起)| ヤマカワプログラム| 炭素循環農法| 自然農法・無肥料栽培| エンドファイト| 表面・表層施用| 有機物マルチ・堆肥マルチ| 土中ボカシ・土中マルチ| 根まわり堆肥| ボカシ肥| 化学肥料ボカシ| 完熟堆肥・中熟堆肥・未熟堆肥| 放線菌堆肥| 中温発酵| 石灰追肥| 苦土の積極施肥| 糖度計診断| ウネだけ施肥| 流し込み施肥 |