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元肥一発肥料(もとごえいっぱつひりょう)

田植え後すぐ効く化成肥料のほか、追肥の代わりになる緩効性の被覆肥料を何種類か配合した稲作用の肥料。元肥に使えば追肥も省略できるとして各地で広がっている。

各種肥料の配合は、地域によってさまざま。とくに被覆肥料は、積算水温によってカプセルのようなコーティングがゆっくり溶けて中の肥料が出てくる仕組みなので、水温によって溶けるスピードが変わる。そのため、地域の気候と栽培方法に合った配合であるかどうかで、収量・品質は大きく左右される。

被覆肥料の溶出の仕方には、リニア型とシグモイド型の二パターンがある。リニア型は、時間の経過とともに成分がジワジワ出てくるタイプで、田植え後から幼穂形成期にかけて効かせるのに向く。いっぽうシグモイド型は、一定の時期以後に急激に溶け出すタイプで、ピンポイントで穂肥時期に効かせる目的で使われることが多い。

かつては「速効性の化成肥料を四割、残り六割はリニア型とシグモイド型の被覆肥料を半々」で配合するような肥料が多かった。しかし近年、猛暑で被覆肥料の溶出が早まってしまう傾向が続き、肥切れによる高温障害が問題になってきて、配合割合が見直されている。各県が、速効性肥料の割合は減らし、幼穂形成期以降に効くシグモイド型被覆肥料の割合を増やした「後期重点型の元肥一発肥料」を開発。農家の要望に合わせて肥料を配合する肥料屋も出てきている。


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