No. 357 OECD国の農業環境改善ペースがスローダウン
●OECDの農業環境指標 OECDは,加盟国の農業による環境の汚染や改善の状況を測定する指標を定めて,毎年加盟国にデータを提出させて,10年程度分をまとめて,その進捗状況を解析している。2010年までの農業環境指標の状況…
●OECDの農業環境指標 OECDは,加盟国の農業による環境の汚染や改善の状況を測定する指標を定めて,毎年加盟国にデータを提出させて,10年程度分をまとめて,その進捗状況を解析している。2010年までの農業環境指標の状況…
●はじめに 環境保全型農業レポート「No.263 有機農業は当初,生命哲学や自然観の上に創られた」で,オーストリアのルドルフ・シュタイナーが,超自然的な霊的思想の人智学の観点から農業の化学化や工業化に反対して,有機農業の…
●はじめに 有機農業による作物単収は慣行農業よりも低く,そのため,有機農業は慣行農業よりも収益が少ないと思われがちだが,実は,有機農産物の価格プレミアムによって,慣行農業よりも高い収益性を上げている。そのことをまとめた下…
●生物経済 生物経済(bioeconomy)とは,陸地や水系の作物,樹木,動物,魚介類,微生物などの再生可能な生物資源から,食料,原料,材料,エネルギーなどを生産・販売して行なう経済のことである。石油や石炭などの化石資源…
●背景 日本では有機農業が全農地面積のわずか0.2%にすぎず,先進国のなかで有機農産物の自給率が最低ランクである。そのなかで比較的栽培面積の多いのが,水稲と茶樹といえる。湛水土壌は,空中窒素固定機能やリン酸の可給化,灌漑…
● 拡大が停滞している世界の有機農地面積 世界の有機農業に関するデータを毎年刊行している”The World of Organic Agriculture Statistics and Emerging Trends 2…
● はじめに OECDは,農家や企業が食料・農業部門の生産性を高め,かつ,環境的に持続可能にするためにどのようなイノベーションを起こすことが必要かを,加盟国について順次分析して報告書を刊行している。環境保全型農業レポート…
● はじめに 中国農業の歴史,現状や課題に関する著述は多いが,中国農業の環境パフォーマンスの状況と課題を簡潔にまとめた著述が少ない。その1つとして,下記がある。 OECD (2018) Innovation, Agric…
●はじめに 環境保全型農業レポート「No.347 世界人口の約半分は化学肥料窒素で養われている」に紹介したように,1908年に特許が取られたハーバー・ボッシュ反応による大気中の窒素ガスからのアンモニア合成技術によって,そ…
●化学肥料窒素は食料増産を可能にしたが,窒素化合物による環境汚染を激化した 自然界には莫大な量の窒素が存在しているが,その大部分は大気の78%を占める二窒素分子(N2分子)で,非常に強力な(三重)結合を有していて,基本的…