No.347 世界人口の約半分は化学肥料窒素で養われている
●はじめに 窒素肥料の化学合成が可能になってから,作物の単収が飛躍的に向上して,世界の食料生産が急速に拡大し,それとともに人口も急速に増加してきた。それゆえ,今,もし化学肥料を全廃したら,世界の食料生産は再び昔の水準に戻…
●はじめに 窒素肥料の化学合成が可能になってから,作物の単収が飛躍的に向上して,世界の食料生産が急速に拡大し,それとともに人口も急速に増加してきた。それゆえ,今,もし化学肥料を全廃したら,世界の食料生産は再び昔の水準に戻…
●岩石にも窒素が含まれている 陸上の自然生態系では,大気中の窒素ガスが微生物によって固定された窒素や大気降下物の窒素を植物が利用し,土壌の母岩となっている岩石からの無機態窒素の供給は無視できるとされている。 しかし,19…
●工業化とともにGDPに占める農業の寄与率が低下 国や地方自治体が公的研究開発費を拠出して,技術開発を行なって産業を振興することはどの国でも行なわれている。一般に国の経済発展は農業生産中心から工業生産中心になるとともに,…
●飼料添加物の抗生物質使用禁止の動き 幼畜だけでなく,人間の幼児でも,抗生物質などの抗菌剤を投与されると,成長促進や肥満が生じることが確認されている(環境保全型農業レポート「No.341 抗菌剤の幼畜や幼児への投与は成長…
●アメリカの「食品安全強化法」 食品の安全性については,これまでにも一次農産物や加工食品の有害物質(重金属類,残留農薬,添加物質,アレルゲン物質など)に加えて,加工食品の微生物問題を中心に,行政は法律を含めて様々な対策を…
●砂漠化とは 1992年にリオデジャネイロで開催された国連の地球サミットで砂漠化対処条約を策定することが合意され,1994年に同条約が採択され,1996年に発効した。 砂漠化対処条約は,砂漠化を,『乾燥地域,半乾燥地域お…
●抗菌性成長促進剤とは 抗生物質は,微生物が産生する,他の微生物の生育を阻害する物質であるが,類似した作用を有する人工合成物質と抗生物質をあわせて,抗菌物質ないし抗菌剤と呼んでいる。抗菌剤は人間に対してだけでなく,家畜の…
●背景 おおよそ1955年以前の高度経済成長期以前の日本では肥料として人糞尿が多用されていて,生鮮野菜が,人糞尿に混入していた寄生虫の卵や病原菌に汚染され,それを食した人に寄生虫や病気が蔓延した。そんな中,化学肥料だけで…
●硝酸塩指令の最新報告 EUの水系の硝酸塩汚染の主因は,農業から排出された硝酸塩であるケースが多い。このため,EUは,閣僚理事会指令91/676/EEC(硝酸塩指令)を1991年に公布した。この指令によって,加盟国には下…
・はじめに 環境保全型農業レポート「No.337 EUの有機農業規則改正案を欧州議会が承認」に紹介したが,同改正案は欧州議会で2018年4月19日に承認された。これを受けて,閣僚理事会が5月22日に同案を承認した(Cou…