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乳苗(にゅうびょう)

葉齢〇・八〜一・五の、まだ胚乳が五〇%前後残っている苗。胚乳が残っているため、水温が多少低くても活着しやすく、冠水にも強く、分けつ力も強い。二〇〇〜二五〇g播きができるので、一〇a当たり一〇〜一六枚の箱数ですむ。また加温育苗器で五〜七日育苗すればできるため、育苗箱を並べるハウス等は必要ない。さらに一般の田植え機で移植できるという小力低コスト育苗である。

根がらみをよくするため、底にロックウールマットを敷くのが一般的。田植え機の植え付け精度を高めるには苗丈を七〜九cm以上にする必要があるので、育苗器内で九〇%遮光下において「イエロー苗」で移植することが多い。ところが最近は、土の培土で育苗したり、平置き出芽を組み合わせて緑化した乳苗を植える人も出てきた。ポット乳苗をつくる人も現れ、乳苗の世界も少しずつ変わってきているようだ。

乳苗の旺盛な分けつ力を生かせば、元肥ゼロの「への字稲作」や疎植にも合う。現在、アジア各国に広まっているSRI(低投入稲作増収技術)も、乳苗を使う技術。一本植え・疎植・間断かんがいとの組み合わせで慣行栽培の一・五〜二倍の収量をあげている。


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