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平置き出芽(ひらおきしゅつが)

種モミを播種した苗箱を地面に平らに並べて被覆シートをかけておき、出芽させる方法。育苗器に入れて加温する方法や苗箱を積み重ねてシートでくるんでおく方法とは違い、苗の積み下ろしや上下入れ替えをしなくていいのでラク。そしてなにより、比較的低温で発芽するので徒長しにくく、根優先に育つ。第一葉鞘高が低く、茎が太く、ガッチリした苗ができる。低温育苗で作物の力を引き出し、ラクにいいものができる、代表的な小力技術だ。

ただ、低温出芽なので出芽まで時間がかかり、不安だという声もある。地域ぐるみで平置き出芽を推進しているJA盛岡市では、(1)苗箱を並べた後二時間ほどは被覆せず、太陽熱で床土を温めてからシートをかける、(2)シートを二重にする、などの工夫で、安定平置き出芽の技術を確立している。また浸種に二〇日以上の時間をかけ、すべての種モミに水分をたっぷり含ませてやる方法も、出芽をスムーズにする一つの手。

急な好天でシートの下の芽が焼けるという事故も心配されていたが、これは太陽シートなどのアルミ蒸着フィルムを使えば大丈夫。熱のもとになる赤外線をほとんど通さないので、ハウスの中がどんなに高温になってもシートの下は三五度以下に保たれる。ハウスの換気はいっさい不要。しかも弱光は通すので出芽直後から芽が緑色で徒長しない。保水力も高いのでシートをはぐまでかん水もしなくてよい。


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