JGAPとグローバルギャップとの同等性も承認
環境保全型農業レポートのNo.82「EUREPGAP(ユーレップギャップ)の概要」に,厳しい優良農業規範に準拠して,化学肥料と農薬を適切に使用した慣行農業によって生産した農産物であることを国際的に保証するユーレップギャップを紹介した。
ユーレップギャップは,EUの小売業者グループによってEU内で販売する農産物の消費者に対する信頼を確保するために創設された。しかし,その後,EU外のヨーロッパ,北アメリカ,中南米,アフリカ,オセアニア,アジアの多数の国の団体がユーレップギャプに参加して世界的規模になった。そこで,2007年9月7日にバンコクで開催した第8回年次大会で,ロゴをユーレップギャップからグローバルギャプ(グローバルは「世界的な」の意味)に改称した。グローバルギャップの各種基準は,従来からの基準にある「ユーレップギャップ」を「グローバルギャップ」に置き換えただけで,内容は同じである。
また,環境保全型農業レポートのNo.82に,日本GAP協会(JGAP) が同協会の規範のユーレップギャップとの同等性の承認を申請していることを紹介した。JGAPには穀物と青果物のギャップがあるが,その同等性が8月に承認され,9月の年次大会の直前に発効した。グローバルギャップは各種基準を全てホームページで公開しているのに対して,JGAPは青果物についての基準の抜粋だけを公開し,完全版は1,000円で購入させている。印刷版は有料としても,pdf版は無料で公開した方が高い透明性の組織であるとの印象を与えることができよう。