月刊 現代農業 > 「現代農業」用語集 > 果樹・特産

SS受粉(えすえすじゅふん)

農薬散布機のSS(スピードスプレーヤ)を使った、なんとも豪快な人工受粉。花粉を風で飛ばす方法と花粉溶液を散布する方法の二通りがある。

果樹の受粉といえば、梵天や毛ばたきや専用の機器を使うのが一般的だが、それだと上を向いての作業で、肩や首が痛くなってしまう。神経も使う。また、タイミングが命なので、開花期間中は目がまわるほど忙しく、人手もいる。その点、SS受粉なら身体がラクだし、短時間で広い面積をこなせるし、助っ人を雇う必要もないので、お茶代、人件費など、もろもろの経費が浮く。繰り返し何度でも受粉できることから、結実もいい。

とはいえ、そんな大雑把な方法で、本当にうまくいくのか――。ちょっと不安になってしまうが、心配ご無用。「ミツバチ受粉より、各段によかった」「品質は手で受粉するのと変わらない」「まわりでは実のつきが悪かったが、うちでは問題なし」「着果率80%」「凍霜害を乗り切れた」といった声が、リンゴ、ナシ、モモ、サクランボなどで試した人たちから寄せられている。「リタイヤを考えている農家もいるけど、二年でも三年でもいい、もう少し農業を続けてほしい」というのが、SS受粉の発案者の一人、松下忠一さんの思いだ。


関連記事(会員の方は閲覧できます)

ルーラル電子図書館を検索

電子図書館:SS受粉

同一ジャンルの用語 「果樹・特産