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キチン・キトサン(きちん・きとさん)

キチンはカニの甲羅やエビの殻を構成する成分で、昆虫や多くの微生物の表皮もキチンで構成されている。キチンを水酸化ナトリウムで処理したものがキトサンで、キチンとキトサンを総称してキチン質という。

キトサンは免疫力強化作用や抗菌作用が注目されており、健康食品や医薬品向け製品の研究が活発だ。乳牛への使用では、牛が健康になり、乳房炎が治ったり乳量が上がったという農家の声も多い。

植物はキチン質を含まないが、昆虫が接触するとキチナーゼというキチン質分解酵素を分泌し、侵入を防ぐしくみが働く。一方、昆虫の死骸は土壌の微生物や根から分泌されるキチナーゼなどにより分解され、根に到達したキチン質の断片は、植物のタンパク質合成を活発にし、細胞が活性化されて抵抗力も高まり(病害抵抗性誘導)、病原微生物やウイルスの侵入、増殖を防ぐ、という。また、土中にはキチナーゼを分泌する放線菌がおり、フザリウム菌などキチン質でできている病原菌の細胞壁を溶かし、その増殖を防ぐ。この放線菌はカニガラやキトサンを施用することで増殖し、ボカシ肥や堆肥にカニガラを混ぜる工夫もある。


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