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土着天敵(どちゃくてんてき)

天敵を活用した防除には、資材化されている購入天敵を利用する場合と、地域にもともといる土着天敵を捕まえて利用する場合がある。

高知県では土着天敵の活用が広まっており、購入天敵とも組み合わせて、殺虫剤ゼロという農家も出てきた。コナジラミ類やアザミウマ類をバクバク食べるクロヒョウタンカスミカメやタバコカスミカメ、アブラムシ類の捕食力が高いヒメカメノコテントウを有力視する農家が多い。

自然界はもともと食う食われるの関係を基盤に成立しており、作物を加害する困った害虫にも必ず土着の天敵は存在する。一時、トマトの黄化葉巻病などを引き起こすタバココナジラミの蔓延に、有効な購入天敵がおらず、頭を抱えた高知県だったが、この難敵コナジラミにさえもクロヒョウタンカスミカメという土着天敵が出現したのだ。

土着天敵にハマると農家も変わる。大産地の園芸農家たちが捕まえるための捕虫器を開発して、日課のように捕獲している。遊休ハウスを「天敵温存ハウス」にして土着天敵を飼育し、圃場に入れたいときにいつでも自在に入れられるような工夫も生まれた。ハウスの中に天敵のすみかをつくるバンカープランツも、じつに多様になってきた。

土着天敵に目が向くと、ハウスの中が多自然空間になっていき、農家の地域自然を見る目も変わってくる。


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