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静電防除(せいでんぼうじょ)

薬液の粒子を帯電させ、静電気の力で作物体に付着させることで防除効果を高めたり、農薬使用量を減らす方法。農薬がかかりにくい葉裏や茎葉の混み入ったところにも、重力に逆らって薬液を付着させられる。周囲へのドリフト(飛散)を減らす効果もある。

静電防除には二タイプある。濃厚少量散布の常温煙霧方式は、散布粒子が非常に細かいので四〇〇V程度の低い電圧で帯電できる。ただし、散布機が数十万円以上と高いうえ、常温煙霧用に登録されている特定の農薬しか使用できない。

それに対して、慣行濃度散布の静電噴口は通常の登録農薬が使用できる。価格も十万円前後と安価なので、農家の間にかなり普及している。常温煙霧ほどの少量散布はできないが、薬液の量を半分程度に減らしても十分な防除効果があると実感している農家は多い。メーカーからも薬液を三〇〜五〇%減らせるというデータが出ている。ただし、散布粒子が大きいので高電圧で帯電する必要があり、漏電で帯電効果が落ちるトラブルがたまに聞かれる(電源は単三電池など)。なお、静電噴口を肥料などの葉面散布に使って成果を上げている農家もいる。


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