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放牧(ほうぼく)

家畜を屋外に放して飼うこと。温暖で雨が多い日本の無限の草資源を生かして家畜を養う技術。

戦後日本の畜産は大規模化・効率化が追求され、畜舎で集約的に飼う方法が主流となってきたが、近年、飼料価格が高騰し、糞尿処理問題などの矛盾も表面化してきた。放牧は、これらの課題を解決し、家畜を健康に飼える方法として価値が見直されている。北海道では豊富な草地を生かした放牧酪農が増加中だ。

中山間地域の集落営農で繁殖牛を飼うところも増えてきた。牛は、人が足を踏み入れることもできないような耕作放棄地の草藪をきれいに食べてくれ、田畑をよみがえらせる。見通しがよくなって野生獣の潜み場がなくなり、獣害も減る。ムギ・ダイズなどの転作作物がつくりにくい排水性の悪い山の田んぼでは、飼料イネを栽培し、そこに牛を放すという方法もある。必要な設備は水槽と電気柵、冬の簡易牛舎。基本的な作業は一日一〜二時間の見回り程度と、労力もそれほどかからない。


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