No.42 食品中カドミウムの国際基準案最終段階

精米0.4mg/kgが最終案になる見込み

 環境保全型農業レポートNo.10 および No.17に紹介したように,食品規格の国際ガイドラインを定めるコーデックス委員会において,食品中のカドミウム含量が検討されている。
 2005年7月に開催されたコーデックス委員会総会において,精米,「海産二枚貝(カキ、ホタテガイを除く)」および「頭足類(内臓を除去したもの)」(頭足類とは、イカやタコなど、頭の目のあるあたりから足が出ている仲間:編集部注)を除く食品のカドミウムの国際基準値は合意されていた。2006年4月に開催された第38回コーデックス委員会食品添加物・汚染物質部会において,残された食品について,部会としての最終案(ステップ8)が合意されて,2006年7月に開催されるコーデックス委員会総会に諮ることとなった(表)。精米については,日本はこれまでに慢性毒性 試験,疫学調査,食品中の含有量の実態調査の結果を提出してきた。これらが論拠となって,精米については0.4 mg/kgが最終案となった。今後,最終案について各国政府に意見照会がなされるが,コーデックス委員会のステップ8に達したものは,既に部会で十分論議した結論であり,そのまま総会で承認されるのが通常である。