No.335 EUの有機農業規則改正は翻訳作業のために大幅に遅延

環境保全型農業レポート「No.332 EUの有機農業規則の改正が閣僚理事会で承認」に記したように,EUの有機農業規則の改正案は,閣僚理事会で承認されて,ヨーロッパ議会に回されて,2018年1月になろうが,議会総会で承認されて成立し,2021年1月1日から施行される段取りになっていた。

ところが,その後,ヨーロッパ議会で同法案が審議されたとの報告が一向になされないため,いぶかしく思いつつ,必死になって情報を探していた。

「EUオブザーバー」(”EU observer”:ブラッセルに拠点を置き,EUに関する各種情報を提供している民間のオンライン新聞)の2018年2月16日号 (EU observer 16. Feb. New organic farming bill not ready until late spring.)で,次の記事をみつけた。すなわち,閣僚理事会の議長国の情報によると,これまでの審議によって合意された修正を加盟国の言語(24か国語)できちんと成文化する作業に手間取っており,その作業が晩春までかかるとのこと。南北に長いヨーロッパでは,晩春がいつなのかは国によって違うだろうが,5月中旬頃までは作業に時間がかかると想像される。