納豆で有名な水戸市で、秋から春にかけてつくる保存食です。“しょぼろ”の語源は、“そぼろ”。ぽろぽろして、発酵に失敗した糸ひきのよくない納豆の救済策として、漬物にして食べたのが始まりといわれています。江戸時代、水戸では早生《わせ》の大豆の栽培が勧められ、豆腐や味噌に向かないその小粒大豆を納豆にして……
庄内地方には、江戸時代中期から続く「大黒様のお歳夜」という行事が12月9日にあります。大黒様(大黒天)は、作物や財福を司《つかさど》る神様です。庄内民俗学会の春山進氏によると、昔は神仏も一年ずつ歳をとると考えられていたことから大黒天の年取りの祭り、つまり誕生日がお歳夜となります。また、大黒天が嫁……