乳製品をおかずにする習慣は珍しいですが、房総半島は「日本酪農発祥の地」といわれ、乳製品が身近でした。現在の南房総市から鴨川市にかけて、江戸時代には幕府が設置した嶺岡牧《みねおかまき》で牛馬が放牧され、享保13(1728)年には徳川吉宗が「白牛」を導入して牛乳からバターのような「白牛酪」を製造させ……