切り干し大根やこんにゃく、干し椎茸、干しぜんまいやにんじんなどのたっぷりの具材を使った久住地方の白和えで、昔から冠婚葬祭のおもてなし料理として正式なお膳には欠かさず出されてきました。大人数の来客用に一度につくるため、大きなすり鉢で2人から3人がかりで「そらやれ」「ホイホイ」「それそれそれ」とかけ……
はす(れんこん)のしゃきしゃきとした食感に、昆布とちりめんじゃこのうま味がきいた三杯酢がからんでさわやかなおいしさです。はすのおいしい季節にはよくつくりました。酢、砂糖を使い日持ちがするので、たくさんつくって、おいておけるのも忙しい主婦にはありがたい料理です。 瀬戸内海に浮かぶ周防大島《すおうお……
県西北部で日本海に面する長門市周辺では、畑で白菜をつくっていた家庭が多く、白和えといえば白菜を使うのが一般的で、精進料理の他に日常のおかずとしてもよく食べていました。県北部の阿東町(現山口市)あたりでも見られますが、地域性があるようです。こんにゃく、椎茸、しそ、ねぎなどを入れるという人もいますが……
すり鉢ですったくるみだれで、もちや山菜、きのこなどを和えるくるみ和えは、県内に多数あるくるみ料理の代表といえます。くるみを割ってする労力や手間がかかることと、その味がとてもおいしいことから、昔からごちそうとされてきました。 和える材料は、そのときに手に入るものです。県東北部、北上山系にある葛巻《……
舟形山系に位置する色麻町《しかまちょう》では、豆腐の白和えに鬼ぐるみを入れます。具は、にんじんと糸こんにゃくが定番。弾力のある糸こんにゃくと歯ごたえのあるにんじんに、ぽったりとコクのある和え衣がよく合います。甘めの味つけで、子どもからお年寄りまで好きな料理です。油が浮いてくるまでくるみをするのは……