長野市鬼無里《きなさ》、諏訪地域でつくられてきた料理で、大根を皮むき器でひいてつくる炒め煮です。薄くむいた大根はすぐに火が通るため、短時間ででき、もう一品野菜のおかずを増やしたいときに重宝しました。大根は煮ている間にかさが半分くらいに減るので野菜をたっぷりとれます。また、この食べ方だと、冬の間室……
「がっこ」は秋田弁で漬物のこと。いぶりがっこはいぶされた独特の香りとパリッとした歯ざわりが特長の大根やにんじんの漬物です。野菜の燻製は世界でもあまり例がなく、秋田県独自の食文化です。 横手市山内《さんない》地区はいぶりがっこ発祥の地とされています。山間部で県内でも豪雪地帯で天日干しに適さないので……
干した大根を水またはだし汁で戻して刻み、二杯酢または三杯酢で漬けたものです。食べる音がハリハリと聞こえることから、その名がついたといわれます。大根を干して増える甘味と和え酢の酸味とで、味が引きしまり、はりはりした食感が食欲を増します。 はりはり漬けは東予《とうよ》・中予《ちゅうよ》でよく食べられ……
大根もちは台湾や中国の南の地域で正月前後につくられるもちです。神戸には欧米人が中心の異人館街とは別に南京町と呼ばれる中華街があり、周辺には華僑や東南アジアの人々が多く居住しています。南京町の旧正月(春節祭)は外国の祭りというよりも神戸の年中行事のようになっていて、そこで欠かせない大根もちを日本人……