炒り大豆を入れた少し塩をきかせたご飯をふきの葉で包んだもので、俵のような形をしているのでこう呼ばれているようです。これは、新鮮でやわらかいふきの葉が手に入る初夏の時期にしか食べられません。 山添村は県の北東部、三重県境に位置します。田植えの際にふき俵をお供えとしてつくる習慣が残っており、近隣の府……
春の訪れを最初に感じる料理です。ふきのとうは土の中から顔を出したくらいで摘んできてつくります。花が開く前のふきのとうは香りがよく苦味が少ないといわれています。まだ寒さの残る中、家族で家まわりや裏山で集めました。 ゆでずに、生のまま炒めて味噌と合わせると、香りや苦味が強く出て、大人向けの味になりま……
海に面していない京都南部では、利用できる魚の種類は限られていて、行商で売りに来るのは焼きさばやじゃこ(煮干し)、めざしなどの塩干物が中心でした。その中で、加熱して日持ちをよくしたかつおの「生節」は春から初夏にかけて出回り、季節を感じる食材でした。 生節はそのままで手軽に使え、うま味も多く、とり合……