茨城県の代表的な料理ですが、もとは漁師の船上料理です。船では水が貴重だったため、底曳《そこび》き網漁で揚がった売り物にならないあんこうと冬野菜の水分のみを使い、味噌で味つけした鍋料理がどぶ汁の起源といわれています。北茨城市の平潟地区で食べてきたもので、昭和40年代頃から温泉・鉱泉が湧き、民宿、旅……
重箱にぎっしり詰められているのは、ぜんまいの一本煮、凍み大根や凍み豆腐、うど、身欠きにしんなど。秋田との県境にある西和賀では、盆や正月、祭りや冠婚葬祭などには乾物や塩蔵の山菜などを大鍋で煮て、必ず煮しめをつくります。 上にのっているのは、ぜんまいです。普段の煮物では食べやすいように切りますが、若……
県南西部で飛騨山地の北端にあたる五箇山《ごかやま》地方は、現在は南砺市に含まれますが、砺波平野とは急峻な山地によって隔絶されています。山々に囲まれ平坦地は乏しく、生活の場は山腹のゆるやかな斜面です。わらでしばって持ち歩くことができるほどかたい五箇山豆腐が有名で、山腹を利用した赤かぶの栽培と赤かぶ……