県の南部は約4カ月も雪に埋もれる長い冬を乗り切るために、食品の貯蔵技術にも優れ、漬物の種類も豊富です。また、野菜の漬物のことを「がっこ」といい、どこの家庭でも競っておいしい漬物をつくり、お互いに持ち寄ってお茶を飲みながら漬物をいただく「がっこ茶」を楽しんでいます。 そのなかでも、なすの花ずしは、……
川崎市麻生区には柿生《かきお》という地名が残っており、それは、鎌倉時代前期に山中で発見された禅寺丸《ぜんじまる》という柿が元になっています。禅寺丸は形が丸く小粒で、果肉にゴマが多い甘柿です。地域で広く栽培され、昭和40年代半ばまでは市場に出荷されていました。現在も庭先や畑の横などで見かけます。 ……
辛さと甘さのバランスが絶妙な辛子漬けは広く親しまれている食べ方で、なすがある時期には毎食でも食べます。家によって味はさまざまで、市販品も多いので、好みのものを購入することもあります。ツンと鼻に抜ける辛さは大人の味で、酒の肴には最高です。なすは細くて長く、水分が多くてやわらかいものがよく、お盆の頃……