農村力発見事典 『季刊地域』の用語集 59ワード

農村力発見3 農が基盤、農家が基盤

草刈り隊

農、農家

助け合って続けていく

季刊地域30号(2017年夏号)100ページ


 季節が巡ると毎年毎年、無限に生えてくる草。草刈りが行き届いているむらは美しく、気持ちがいいが、高齢化が進み、個人での草刈りが難しい人も増えてきた。また、地域の田んぼをどんどん引き受けざるを得ない担い手が、アゼ草刈りまで手がまわらないという問題も表面化してきた。特に、中山間地の法面は急傾斜なうえ、基盤整備で広大化したので大変だ。

 そこで、草刈りを請け負うしくみをつくるむらが今、増えている。若者たちが自主的に集うボランティア、多面的機能支払の活動としての取り組み、個人で格安で草刈りを請け負ってまわる人……。

 兵庫県豊岡市の集落営農・中谷《なかのたに》農事組合法人では、1枚1・5haの大区画水田にして作業効率は高くなったが、アゼ草刈りという仕事はどうしても残って困っていた。集落内で「草刈り隊」を募集してみたところ、意外にも兼業農家や非農家などが応募してくれた。非農家の参加者が予定を立てやすいよう、年5回の草刈りは年の初めに日程を決めてしまって告知。当日の労賃などの経費は、地域の人たちみんながメンバーの「多面的機能支払」から出すことにしている。

 三重県松阪市・柚原《ゆのはら》町自治会では、市街地に住む地元出身者や学生に声をかけて草刈り隊を結成。集落を横断する県道の草刈りを県から受託し、年間80万円を稼ぐ「むらの仕事」とし、自治会の貴重な収入源にしている。

→「特集 草刈りを担うのは誰だ」21号(2015年春号)

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