農村力発見事典 『季刊地域』の用語集 59ワード

農村力発見1 地域資源にあふれている

地元出身者

地域資源

見えない宝はもっとある

季刊地域30号(2017年夏号)82ページ


 その地域で生まれ育ったが、進学や就職、結婚などを機にそこを離れ、いまは別の場所に住んでいる人のことをいう。親や親戚が住んでいたり、実家(空き家も含む)や田畑、墓があったり、その地域に何らかの縁を残していることも多い。うまく地域の活動に巻き込んでむらのサポーターにしたい存在だ。

 熊本大学名誉教授の徳野貞雄さんが提唱する「T型集落点検」は、普段は目につきにくい地元出身者の情報をみんなで共有できることが特徴だ。大きな紙に集落の地図を書き、それぞれの家のところに家族構成(家系図)を書き込んでいく。このとき、家系図には地元出身者とその家族も書く。どこに住んでいるか、帰省の頻度などの情報も書き加える。すると、「車で1時間以内の場所に住んでいる」「頻繁に帰省している」など、潜在的なむらのサポーターであることなどが見えてきて、元気がもらえる集落点検なのだ。

 むらのイベントに人を呼ぶときなどは、まず地元出身者に声をかけてみるといい。草刈りや用水普請などの共同作業に誘うのもいいだろう。米や加工品の産直に取り組むときは、まず地元出身者の名簿から当たると注文を集めやすい。彼らも心の底ではきっと「ふるさと」とつながっていたいと思っている。声がかかればきっかけとなるし、そんなつきあいを続けるうちに、Uターンする人も出てくるはずだ。

→「地元出身者をむらの力に引き込むために T型集落点検をやってみた」16号(2014年冬号)

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