農村力発見事典 『季刊地域』の用語集 59ワード

農村力発見1 地域資源にあふれている

廃JA支所

地域資源

じつは、活かせるインフラも豊富

季刊地域30号(2017年夏号)81ページ


 経営合理化のため、JA(農協)は合併や広域化を進めてきた。かつては小学校区に一つくらいの割合で存在したJA支所も、合理化を理由に次々と閉鎖になっている。2000年時点で全国1万2142カ所あったJA支所が、14年には8152カ所に減少。このことはしかし、14年間で約4000カ所の「廃JA支所」というインフラが、地域に生まれたことを意味する。

 金融・購買・給油所ほか、さまざまな暮らしの窓口でもあったJA支所の撤退は、過疎地域にとっては死活問題。これを機会に奮起して、住民たち自身が経営する「むらの店」を始める事例がじつに多い。高知県四万十市の大宮地区では一人一人が出資し、計700万円の出資金を集め、(株)大宮産業を設立。廃JA支所というインフラをそのまま活かし、店舗とガソリンスタンドの事業を引き継いだ。社員には20代の若者も雇用。地元出身者などに地元産「大宮米」や野菜の宅配も始めて、高齢農家の所得も増加、地域はますます元気になっている。

 長野県飯田市龍江4区では、地元有志の出資200万円で廃JA支所を買い取り、自力改修。みんなが気軽に集える赤提灯居酒屋をオープンさせて盛り上がっている。また、大分県宇佐市の企業組合百笑一喜では、地元産ブドウでつくるワインの醸造所として活用している。

→「農協店舗が撤退 住民出資の株式会社、見事に引き継ぐ」12号(2013年冬号)ほか

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