農村力発見事典 『季刊地域』の用語集 59ワード

農村力発見1 地域資源にあふれている

山の多面的交付金

地域資源

山の恵みは無限大

季刊地域30号(2017年夏号)77ページ


 2013年度から始まった林野庁の事業で、正式名称は「森林・山村多面的機能発揮対策交付金」。個人ではなく3人以上の集団(森林経営計画から外れる小さい山主や森林ボランティアなど)が対象となるので、まず地域で活動組織をつくる必要がある。活動メニューを選んで3カ年の活動計画を立て、都道府県単位に設置される地域協議会に申請する。

 メニューによって交付単価は異なるが、森林の下草刈りや林道の補修、間伐、薪づくり、放置竹林整備などの日当をはじめ、重機のリース代や燃料代、傷害保険、作業委託費など、けっこう幅広く使える。チェンソーの安全講習や作業道づくりの研修会にも使えるので、森林整備の人材育成にもピッタリだ。また、資機材購入に2分の1の補助が出るのも現場では好評で、薪割り機やポータブルウインチ、林内作業車の購入に交付金を活用した活動組織もある。

 12年度開始の「森林・林業再生プラン」によって、間伐や作業道づくりの補助金の対象が、面積を一定以上集約した大規模な経営体に限定されてしまった。この山の多面的交付金は、そこから漏れた小さい自伐林家や、山を持たない森林ボランティアらの活動を下支えする意味もある。

 だが残念なことに、17年度より国からの交付額が75%に減額となった。さらに、「地方公共団体による(残りの25%分の)支援のある活動を優先的に採択」するとの方針で、自治体が補填できない地域では交付金自体が打ち切りとなり、せっかく軌道に乗り始めた活動が頓挫してしまう組織も出てきている。早急な改善が待たれる。

→「『森林・山村多面的機能発揮対策交付金』の使い道」20号(2015年冬号)、「特集 荒れた竹林、何とかするぞ」22号(2015年夏号)

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