紀伊半島北西部にある有田川町の中でも東に位置し海から遠い清水では、塩さばと、煮た根菜や油揚げ、高野豆腐などをご飯に混ぜ、かきまぜをつくります。今でこそ食べたいときにつくりますが、昔は刺身などは正月だけで、普段は塩さばがごちそう。その塩さばを使うかきまぜは、田植え休みや雨休み、みかんの収穫が終わっ……
五目めしは夏の祇園祭や秋の山の神様のお祭り、また折々の農作業の節目や何か祝いごとがあるたびによくつくられたご飯です。「今日は山の神様のお祝いだから五目めしをつくる」と母親がいうと、とても楽しみだったそうです。 具材はかんぴょう、椎茸、にんじん、ごぼう、油揚げが一般的です。かつては貴重だったかんぴ……
ちらしずしのように見えますが酢飯は使っていない混ぜご飯で、「混ぜめし」ともいいます。ほぐした焼きさばがよい風味を出しています。焼き物の町・有田で祭りやハレの日に出されるごちそうでした。「すさ」とは具材のことですが、なぜそう呼ぶのか、いわれははっきりしません。 魚は焼きさばを使うことが多かったです……