群馬県はこんにゃくいもの産地で、国内の90%以上の生産量を誇ります。下仁田町《しもにたまち》と並び県内トップクラスの収穫量がある渋川市では、昭和の初め頃から栽培がさかんとなり、家庭でも生いもこんにゃくがよくつくられました。ざらざらとした生いもこんにゃくは味のしみこみがよく、こんにゃくいもが収穫を……
近江八幡市で食べられている赤こんにゃくの煮物です。きれいな赤色は縁起がよいので正月料理に欠かせない一品で、昔は年末になるとこんにゃく玉を五つほど縄でくくったものが売られていたり、リヤカーで売りにくる人もいたそうです。祭りや法事などの「なんぞごと」でも赤こんにゃくを炊きました。 独特の赤い色は三二……
県最南部の南部町では、こんにゃくは来客のもてなしとしても日常食としても一年中食べますが、こんにゃくを手づくりするのは秋から冬にかけてです。年末につくって、灰汁《あく》の中につけこんでおけば正月を越して10日くらいは保存できます。ゆで水をとっておいて、こんにゃくと一緒にバケツに入れて落とし蓋をして……