四方を山に囲まれた久慈市山形町(旧山形村)発祥の料理で、テレビドラマで全国的に知られるようになりました。 山形村は南部領時代には何度も凶作に見舞われた地域で、小麦や雑穀が主食で、まめぶも小麦粉でつくります。名称はまめで達者にとの願いがこめられたとも、「まり麩」がなまったともいわれます。祝儀の際は……
ばっけとは、東北や北海道の言葉でふきのとうを指します。県北部に位置する登米《とめ》市では3月に入り雪が溶けてきた頃にようやくばっけが芽を出し始めます。花が咲く手前でとらないと、苦味も強くまずくなってしまうため、暖かくなり一気に花が咲き始める前に田んぼの畔や野山に出て摘みとります。ほろ苦く、香り豊……
木曽地方の月遅れの桃の節句にお供えする行事食で、岐阜県東濃地方や愛知県の北西部でも食べられています。県南西部に位置する木曽は、近世に京と江戸をつなぐ中山道が通り、木曽路とも呼ばれました。その道筋にある岐阜県東南部(東濃地方)とはつながりが強く、このレシピを教わった大桑村をはじめ、木曽では岐阜と共……
県東部の南部地域で広範囲でつくられているもちです。ばおりもち、ばほりもち、みみっこもち、きんかもちなど土地土地でいろいろな呼び名があります。「かます」は穀類を入れて保存しておくむしろのことで、かますにいっぱい入っている形に、「ばおり」はばおり笠という農作業の際にかぶった半月形の笠のことで、その形……