県中央部に位置する山武《さんぶ》地域は豊かな稲作地帯で、ご飯をたっぷり使う太巻きずしづくりも盛んです。しかし江戸時代は米は年貢で、農民の口にはなかなか入りませんでした。そんな時代に「性学」という実践道徳で農村を指導した大原幽学《ゆうがく》が考案したのが、うるち米のくず米からつくる性学もちです。つ……
中国山地の山々に三方を囲まれ、鳥取と岡山との県境にある山村だった千種《ちくさ》町(現宍粟《しそう》市)で、ひな祭りにつくられてきた素朴なおやつです。もち米の玄米、大豆、あられをそれぞれじっくり炒って混ぜたもので、最近では砂糖をからめて仕上げていますが、もともとは貴重な砂糖は使わなかったそうです。……