『農業技術大系』土壌施肥編 第8巻 鹿児島・鳥越+1~鹿児島・鳥越+13(ページ数:13)

実際家の施肥と土つくり>施設土壌の実例

〈火山灰土壌(黒ボク)〉 キク・ハウス周年生産—秋ギク・夏秋ギク ○課題:高い秀品率の実現,活力ある丈夫な根と地上部 ○施肥:武田式土壌診断と施肥設計 ○有機物:黒ボクの未熟有機物の分解と有効活用 ○その他:塩基バランス施用と集積リン酸の吸収促進 鹿児島県肝属郡高山町 鳥越誠彦(35歳)

開始ページ: 鹿児島・鳥越+1

執筆者: 山浦信次

執筆者所属: フリー編集者

備 考: 執筆年 2004年

記事ID: d158008z

見出し

〈施肥と土つくりの課題〉 ・・・〔1〕
 1.地域の概況
 2.キク栽培の取組みの経過
   (1)昭和50年代から,ハウスと露地で
   (2)派米研修後,就農しキク栽培へ ・・・〔2〕
 3.施肥と土つくりの経過
   (1)化成肥料中心で塩類集積
   (2)有機質肥料で好転,しかしすぐに病弱化
   (3)武田式の土壌診断・施肥設計の取組み ・・・〔3〕
 4.高秀品率生産の実現
〈キク栽培の技術と作業〉 ・・・〔4〕
 1.作型と品種,その課題
   (1)秋ギク
   (2)夏秋ギク
 2.育苗
   (1)秋ギクの発根苗育苗(半直挿し)
   (2)夏秋ギクの挿し穂採取(直挿し)
 3.ベッドの準備と植付け ・・・〔6〕
   (1)ハウスとベッドの構造
   (2)灌水パイプとチューブの組合わせ
 4.生育・開花調節と管理 ・・・〔7〕
   (1)電照・消灯・再電照
   (2)光・温度管理と草姿づくり
〈土壌改善・施肥改善の実際とその成果〉 ・・・〔8〕
 1.土壌診断・施肥設計の考え方と手順
   (1)物理性の改善を第一に据え,堆肥とゼオライトを活用
   (2)未熟腐植の分解による養分供給力の向上
   (3)作物に適した塩基飽和度に合わせ,塩基バランスをとる
   (4)窒素・リン酸の施用,吸収の促進 ・・・〔9〕
 2.ハウス土壌の診断結果と対策の基本 ・・・〔10〕
   (1)気相が少なく,腐植が過剰の土
   (2)腐植の分解促進による物理性の改善
 3.施肥設計・施肥改善の実際
   (1)塩基飽和度70%でバランスをとる
   (2)窒素もCECを低めにみて,ひかえめに施用 ・・・〔11〕
   (3)蓄積したリン酸を苦土で吸収促進
   (4)常に分析・診断して,バランスをとる
 4.成果と次の課題
   (1)根が多く,茎が強いキク
   (2)高秀品率の経営メリットを持続させる ・・・〔12〕
   (3)ハウス環境の総合管理で健全生産 ・・・〔13〕
   (4)黒ボクの良さを活かす

キャプション

経営の概要
第1図 「秀品率が高まると,芽かき作業にもはりあいがある」と誠彦さん夫婦と両親
第2図 3連棟(9a)のパイプハウス
第3図 土壌分析用のサンプルの採取
第4図 収穫のとき,鎌を引いても根が抜けず,しっかりしてきた
第5図 高い秀品率の秋ギク
第6図 キク の作型と品種,栽培暦(平成14年度)
第7図 ハウスの構造(3連棟)
第8図 ベッドの構造と植付け方
第9図 灌水パイプとチューブの組合わせ
第10図 ベッド中央の灌水チューブ
第11図 電照ハウス内のようす
第12図 鳥越さんの電照と温度管理
第13図 しっかりした花首と天葉の鳥越さんのキク
第1表 鳥越さんの6号ハウスの土壌分析結果報告書
第2表 平成13年11月の土壌診断にもとづく鳥越さんの施肥設計
第14図 協力者の有村智氏(左)と,秋ギクの蕾の生長をチェック
第15図 水平に持っても垂れない鳥越さんの強い茎
第16図 切れ込みが深く厚い葉
第17図 葉の表面の毛の多さも活力のあるしるし

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