昭和初期の新潟市(旧市内)は、日本海と信濃川にはさまれた「新潟島」が商業・政治・文化などの中心でした。税関もおかれた新潟港があり、県外や海外との交流も盛んでした。昔は信濃川の川べりや町の中を走る堀に沿ってクルミの木が自生していたそうですが、1964年の国体にあたり堀は埋められて道路になり、クルミ……
房総半島の南部でつくられてきたおぼろ(でんぶ)は、かなり甘めの味つけで、この甘さがごちそうです。食べるとシャリシャリするほど砂糖が多く焦げやすいので、つくるときは加熱しすぎないように注意します。 おぼろずしは、8月20日の夏祭りによくつくられました。大皿には椎茸とたけのこの煮しめをのせたすしや、……
北海道では、たらの白子(精巣)を「たち」といいます。冬のたちはおいしく、ごちそうです。道最北の稚内市は宗谷海峡を挟んで東はオホーツク海、西は日本海に面しており、冬になると真だらや、すけとうだらがたくさん出回ります。身は焼いたり、煮たり、いろんな料理に使い、アラも捨てることなく三平汁にします。たち……
すけとうだらがメインの汁もので、ごぼうやねぎは脇役、風味のために少量入れるだけです。新鮮なたらをぶつ切りにし、身やアラ、頭、肝、白子や卵巣まで余すところなく煮こむのでしっかりとだしが出ています。麹の米粒が残る越中味噌(淡色系辛口)との相性もよく、「たらの三杯汁」という言葉があるほど、何杯も食べて……
宮城県の北東部に位置する志津川《しづがわ》漁港は、県北地域の中核漁港として、沿岸漁業や、わかめ、かき、銀鮭、ほや、ほたてなどの養殖業が盛んです。ここでは季節ごとに旬の魚介類が手に入るいっぽう、一定の期間は同じ食材ばかりを食べる「ばっかり食べ」になることがしばしばです。そのため、同じ食材でも生で食……
棒だらはたらの干物で、北海道ではたくさんとれて安いすけそ(すけとうだら)がおもに利用されます。たらを寒風にさらして寒干しすると、うま味が凝縮され長期保存もできます。現在も海沿いの地域では軒下や干し網の中に干されており、スーパーでは冷凍品が1本100円前後で売られています。 カチンカチンにかたい棒……
焼き物の町・有田で夏祭りの「祇園《ぎおん》」やお盆の際によくつくられてきた料理です。2㎝ほどの長さに切ったすきみたらと昆布を甘辛く煮て、いわば昆布巻きのような味ですが、夏場の料理らしく少し酢を効かせています。 すきみたらは、たらの内臓や中骨を除き、塩漬けにしたあとに乾燥したもので、スペインやポル……
佐渡のどの家庭でも食べられている伝統料理の代表が佐渡煮しめです。コトコト煮こんで味がよくしみこみ、人が集まるお盆や祭りや冠婚葬祭に欠かせません。ご恩がつくように大根、昆布、にんじん、こんにゃくなど「ん」のつく野菜を煮て、だしをたっぷりと吸った車麩を入れることが特徴です。少量ではあまりつくらず、大……