5月になると、東京の八百屋には関東近郊で育てられた、そら豆の大きなさやが並び、家庭でもよく食べました。 聞き書きをした中野区の家庭では、出始めで豆がまだ若くてやわらかいときは塩ゆでにし、実が充実しておはぐろの色が黒くなってくる時期の豆は、皮ごと砂糖と醤油で煮て食べたそうです。食べるときは皮ごと口……