県北東部の新庄《しんじょう》市や最上《もがみ》地方では、旧暦の桃の節句になると色とりどりのくじらもちを大皿に盛りつけてひな壇の前にお供えします。くじらもちに使う米の粉は細かいほど仕上がりがなめらかになります。かつては米を3日以上浸水してから乾燥させ、製粉所に持ち込んでいました。仕込みから蒸し上が……
古くから県南部や沿岸南部、また宮城県北部で子どものおやつや小昼に食べられてきたふわふわもちもちの蒸しパンです。トッピングのくるみが、渡り鳥の雁のようであることから雁月《がんづき》という説もあります。多くの家庭でつくられているだけにその家その家の味があり、ここで紹介する玉砂糖と味噌入りの茶色いがん……
県北西部の大崎市や船形山系でつくられている、味噌あんを青じそでくるんで揚げた料理です。砂糖と小麦粉、ごまの入ったもっちりとした味噌あんと、カラッと揚がったしその葉の組み合わせがよく、老若男女を問わず好まれています。地域の特産である鬼ぐるみやえごまを入れても、コクや旨みが増しておいしいです。揚げる……