高梁《たかはし》市などの県中部から北部にかけては、寒冷な気候で昔は米が十分にとれず、小麦もつくられておらず、雑穀類を栽培して主食の補いとしました。たかきび粉のだんごは、小麦粉のだんごよりもつるっとした口ざわりがとてもおいしいものです。 この汁は保存のきく根菜類とたかきび粉で簡単にでき、だんごのピ……
札幌まつりは明治のはじめから続く北海道神宮例祭のことで、毎年6月14日から16日に行なわれます。本格的な初夏の訪れを告げる行事でもあり、札幌市民最大の祭りとして親しまれてきました。 北海道神宮のお参り、山車《だし》の見物、中島公園の露店と楽しみが多い祭りですが、15日の例祭の日に家族で食べるごち……
県北の山間部にある水窪《みさくぼ》では、5月5日の端午の節句に、米粉かきび粉でつくった皮にあんを入れ、朴の葉(ホオノキの葉)で包んだ柏もちをつくります。きび粉はとうきび(とうもろこし)を挽いた粉のことです。水田がほとんどない水窪では米はハレの日の貴重な食物。普段は口にすることはなく、麦、あわ、き……
海や川の恵みが豊富な高知では、かたくちいわしの煮干しのほかにも、真いわし、うるめいわし、あじ、さば、かます、鯛、きびなご、川魚の鮎など、さまざまな種類の煮干しや焼き干しを使います。なかでも四万十《しまんと》川流域では、山間部でもきびなごの煮干しが日常の煮物や汁もののだしによく使われます。四万十町……